トコジラミの発生、被害件数が増加中

2024年4月19日

昨年の初冬頃からニュースなどでよく耳にするようになったトコジラミ。
戦後しばらくはよく見られる害虫でしたが、殺虫剤の普及や生活環境の改善芯どにより激減。
しかし2010年頃から再び急増し、被害件数も増えています。

1、繁殖力が非常に強く、瞬く聞に増えていく

トコジラミはナンキンムシとも呼ばれますが、分類学的にはカメムシの仲間です。
成虫の体長は5~8mmで、体は丸く肩平で、色は褐色です。
メスは1日5~6個の卵を産み、その卵は2週間ほどで幼虫になり、1~2カ月後には成虫になります。
メスが生涯に産む卵の数は200~500個にも及ぶといわれます。
加えて、3~4カ月(中には1年くらい)生きているため、あっという聞に増加してしまいます。
トコジラミの増加は日本に限らず、全世界で見られます。
その原因のーつとして、物や人が世界規模で移動するようになったととが挙げられます。
日本の場合も、海外からの荷物や人に付着してもたらされたと推測されています。

2、刺されると発密やかゆみが現れる

トコジラミがやっかいなのは、トコジラミの主な栄養源が人間の血液であるということ。
これは成虫だけでなく、幼虫も同様です。
トコジラミは明るいととろが苦手なので、活動するのは夜が中心です。
潜伏場所から出てきて、寝ている人の腕や足、首周りなど、衣類から露出している部分を刺して吸血します。
一方、刺された部位には、アレルギー反応による赤い発疹ができます。時には、激しいかゆみや発熱を伴うととがあります。
また、強いかゆみにより寝不足になったり、かきすぎて皮膚に傷がつき、細菌感染して傷口が化膿するケースもみられます。
刺された場合は、薬局で購入できるステロイド系の外用薬を塗布することで、炎症を抑えるととができます。
かゆみが激しかったり、患部が悪化したりしたときには、かかりつけ医や皮膚科を受診しましょう。

3、トコジラミや血糞を見つけたら専門葉者に駆除を依頼

トコジラミの潜伏場所はベッドの周辺、壁や家具のすき問、引き出しや壁にかけた絵の裏、壁と床の接合部、畳と畳の問、力一ペット
の下などです。日ごろからとうした場所をとまめに掃除するととが、トコジラミ発生予防につながります。
上記のような場所に黒っぽいシミが付着していた5、血糞(吸血した血が糞になって出た痕)と思われます。
トコジラミがすでに大量に繁殖している可能性があります。
一般的な殺虫剤はトコジラミに効かないととがあり、個人での駆除は難しいため、専門の業者に依頼するほうがよいでしょう。